Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ほしじょろう
星女郎
泉 鏡花
Lisez 星女郎 (ほしじょろう) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 52 344 caractères · 104 écrans
「神兮長に有無の間にあり。」
胸を見ると、背中まで抜けそうな眼が濶と、鬼の面が馬場を睨んで、ここにも一人神が彳む、三造は身自から魔界を辿る思がある。
峠のこの故道は、聞いたよりも草が伸びて、古沼の干た、蘆の茂かと疑うばかり、黄にも紫にも咲交じった花もない、――それは夕暮のせいもあろう。が第一に心懸けた、目標の一軒家は靄も掛らぬのに屋根も分らぬ。
場所が違ったかとも怪しんだ、けれども、蹈迷う路続きではない。でいよいよ進むとしたが、ざわざわ分入らねばならぬ雑草に遮られて、いざ、と言う前、しばらくを猶予うて立つと、風が誘って、時々さらさらさらさらと、そこらの鳴るのが、虫の声の交らぬだけ、余計に響く。……
ひょっこり肌脱の若衆が、草鞋穿で出て来そうでもあるし、続いて、山伏がのさのさと顕われそうにもある。大方人の無い、こんな場所へ来ると、聞いた話が実際の姿になって、目前へ幻影に出るものかも知れぬ。
現にそれ、それそれ、若衆が、山伏が、ざわざわと出て、すっと通る――通ると……その形が幻を束ねた雲になって、颯と一つ谷へ飛ぶ。程もあらせず、むっくりと湧いて来て、ふいと行くと、いつの間にか、草の上へちぎれちぎれに幾つも出る。