Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はる

春

芥川 竜之介

Lisez 春 (はる) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 519 caractères · 20 écrans

Aozora Bunko

が、今になって見ると、その沈黙は話し悪いよりも、むしろ話したさをこらえながら、姉の勧めるのを待っていたのだった。広子は勿論後ろめたい気がした。

しかしまた咄嗟に妹の言葉を利用することも忘れなかった。

「あら、あなたこそ話さないんじゃないの?――じゃすっかり聞かせて頂戴。その上でわたしも考えて見るから。」

「そう? じゃとにかく話して見るわ。その代りひやかしたり何かしちゃ厭よ。」

辰子はまともに姉の顔を見たまま、彼女の恋愛問題を話し出した。広子は小首を傾けながら、時々返事をする代りに静かな点頭を送っていた。が、内心はこの間も絶えず二つの問題を解決しようとあせっていた。その一つは彼等の恋愛の何のために生じたかと言うことであり、もう一つは彼等の関係のどのくらい進んでいるかと言うことだった。しかし正直な妹の話もほとんど第一の問題には何の解決も与えなかった。辰子はただ篤介と毎日顔を合せているうちにいつか彼と懇意になり、いつかまた彼を愛したのだった。のみならず第二の問題もやはり判然とはわからなかった。辰子は他人の身の上のように彼の求婚した時のことを話した。しかもそれは抒情詩よりもむしろ喜劇に近いものだった。