Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
チュンタオ
春桃
宮本 百合子
Lisez 春桃 (チュンタオ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 868 caractères · 22 écrans
と呼んで暑い日寒い日を精出した。そして帰れば夏冬の区別なく必ず体を拭いた。その湯を用意して待っているのは向高である。葱五六本、茶碗一杯の胡麻醤油を買って来て二人で食べる。「彼等のこの数年間の同居生活は、鴛鴦のようだと云っていけなければ、一対の小さな雀のようであったと云えよう。」
ところが或る日のことであった。午砲の鳴る頃、春桃は、いつもの通り屑籠を背負ってとある市場へ来かかった。突然入口で「春桃、春桃!」と呼びとめた者があった。春桃は、向高でさえ、年に何度としか呼ばないそういう呼び方で、誰が自分を呼ぶかと、おどろいた。振返って、春桃の愕きは、物も云えない動悸に高まった。破れた軍服を着て、云いようない軍帽を斜にかぶって、両脚のない乞食こそは、李茂なのであった。
春桃は人力車をやとって、李茂と屑籠とをのせた。そして、廂房のわが家へ帰った。李茂は、小ざっぱりとした廂房の内部と、春桃の生活につよい好奇心がある。
「お前とその劉という人とは一緒にこの部屋に住んでいるのかい?」
「そうですよ。わたしたちは二人ともこのの上で寝ます」春桃は少しもためらう風を見せなかった。