Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ひるのはなび
昼の花火
山川 方夫
Lisez 昼の花火 (ひるのはなび) de 山川 方夫 (やまかわまさお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 030 caractères · 15 écrans
花車が、次つぎと競いあうように夜の深みへと馳せ上って、人びとの歓声がひときわ高くなった。
ふと彼が、聞きなれぬ発音の歓声に振り返ると、ビルの屋上の出入口の近くで、大柄な外国婦人に手を引かれた金髪のまだ幼い少女が、絶え間なく夜空に咲くさまざまな色の花車に、手を振って、なにか大声に叫んでいた。幼ない真白い腕と脚が、ひどく長い。白い服の、眼の碧い、まるでお人形のような少女だった。
銀髪に紅い頬の、年老いた伴れの婦人が、気難かしげにそれを押し止めている。だが、桃いろのリボンを結んだその少女は、花火の打ち揚げられるごとに、頬を輝かせ、繋がれた仔犬のように跳ねまわって、手を振り、狂人のようにたかく歓呼するのだ。
彼は、そのとき、こんなことを想った。
幾年か後、アメリカかどこか、異国の都市に住まいながら、成人したこの少女は、問われるままに、きっとこう答えるだろう。――え? ハナビ? 日本のハナビなら、私、六つのときトウキョウで見ましたわ。ええ、よく憶えています。それは、とても素晴らしかったわ。……
突然、拍手が湧き起って、群衆の歓声が、巨大な濤の音のように耳に鳴った。