Classiques japonais avec furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 201 612 caractères · 405 écrans
勿論、それがほん者か偽者かよくわからないが、いつでも二人づれで異人の生首を抱えてくる。それを形代に軍用金を貸せと嚇して、小さい家では三十両か五十両、大きい家では百両二百両を巻き上げて行く。被害者のうちには後の祟りを恐れてそれを秘密にしている者もあるので、委しいことは知れないが、少なくも十五六軒はその災難に逢っているらしい。こんな奴らはこの上になにを仕出来すか知れないというので、戸部の奉行所でも厳重に探索をはじめた。三五郎も一生懸命に駈けまわっているが、どうしても彼等の足跡を見つけ出すことが出来ない。それにはどうも弱っていると彼も溜息まじりで云った。
半七と松吉は顔を見あわせた。
「それで、おめえはその生首というのをどう思う。そこらの異人で、そんなに首を取られた奴があるのか」と、半七は又訊いた。
「あればすぐに知れる筈ですが……」
「それじゃあ近い頃に病気で死んだ者があるか」
「それも無いそうです」と、三五郎は首をかしげていた。「それだからどうも判らねえ。わたしの鑑定じゃあ、きっとどこかの墓場あらしをして、日本の死人の首をなんとか巧くこしらえて来るんだろうと思うんですよ。