Classiques japonais avec furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 201 612 caractères · 405 écrans
これで問題は解決した。
異人の生首を引っさげて攘夷の軍用金をまきあげていた浪人組は、果たして勝蔵とその友達の寅吉であった。食いつめ者の勝蔵は江戸から横浜へ流れ込んで、トムソンの商館のボーイに雇われているうちに、日本の事情によく通じない外国人を誤魔化して、彼は少しくふところを温めたので、すぐに港崎町の廓通いをはじめて、岩亀楼の小秀という女を相方に、身分不相応の大尽風を吹かせていたが、所詮はボーイの身の上でそんな贅沢遊びが長くつづく筈はないので、かれは年の若い番頭のロイドを誘い出して、自分の遊び友達にすることを考えた。勿論、かれはその案内役で、いっさいの勘定はいつでもロイドに負担させていた。
ロイドが馴染んだのは夕顔という若いおとなしい女であった。彼はこの日本のムスメに若い魂をかきみだされて、去年の夏頃から毎晩のように通いつめたので、商館から受け取る月々の給料は勿論、本国から幾らか用意して来た金も残らず港崎町へ運んでしまった。横浜に来ている同国人のあいだにも義理のわるい負債が嵩んだ。それでも日本のムスメを忘れることが出来ないので、かれは悶々の胸をかかえて苦しみ悩んでいるうちに、悪魔が彼の魂に巣くった。