Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(三)

岡本 綺堂

Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 201 612 caractères · 405 écrans

Aozora Bunko

生皮をあつかうのはむずかしい仕事であるが、伝吉は少しくその心得があるので、焚き火の前でどうにかこうにかその腹を割いて其の皮を剥いだ。しかし肝腎の熊の胆がどれであるか判らないので、三人は当惑した。腹を截ち割ったら知れるだろうぐらいに多寡をくくっていた彼等は、今更のように途方にくれた。

そこで三人は相談を仕直して、更にもう一人の味方をこしらえることにした。それは彼の備前屋の番頭の四郎兵衛で、かれは大きい薬種屋の番頭であるから熊の胆の鑑別が付くに相違ない。彼をこっちの味方に誘い込んで、かれの口からその主人にうまく売り込んで貰おうということになって、三人は穴を掘って一と先ず熊の死骸を埋めた。剥いだ生皮は自分の方で鞣してやると云って、伝吉が持って帰った。二度目の相談はそれと決まったものの、馴染のうすい四郎兵衛を呼び出して、だしぬけにこんな相談を持ちかける訳にも行かないので、六三郎は車湯の勘蔵にその橋渡しを頼もうと思いついた。

勘蔵は四郎兵衛と同国者で、かれは四郎兵衛を頼って江戸へ出て来て、その世話で近所の車湯へ住み込んだのである。その関係から彼は今でも、何かにつけて四郎兵衛の世話になっているらしい。