Classiques japonais avec furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 215 865 caractères · 432 écrans
半七は顔をしかめた。
「そりゃあちっとむご過ぎるようだね。いくら寺内でしたことでも、土地の人達がそんなに勝手の仕置をするのはよくないだろう。なぜすぐ自身番へでも連れて行かないんですえ」
かれらは半七の顔を識らなかったが、それでも庄太の連れであるので、薄々はその身分を覚ったらしく、余計な世話を焼くなというような反抗の顔色も見せなかった。鶏をかかえている男は丁寧に答えた。
「それがおまえさん。今も云う通り、けさ初めてじゃあない。これまでにも度々盗んでいるんですからね。いや、まだここばかりじゃあない、この頃この近所でも、たびたび飼い鶏を取られるんですよ」
寺内の鶏をぬすみ、人家の鶏を盗み、その悪事重々の奴であるから、そのくらいの仕置は当然であるというような彼の口ぶりであったが、それならば猶更のこと、土地の者がわたくしの刑罰を加えるのはよくないと半七は思った。それを聴くと、今まで俯向いていた中間は俄かに顔をあげた。
「やい、やい、こいつら。さっきからおとなしくしていれば、図に乗って何を云やあがるんだ」と、かれは呶鳴った。「おれが取ったのはその鶏一羽だ。これまでに一度だって取った覚えはねえ。