Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(五)

岡本 綺堂

Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 215 744 caractères · 434 écrans

Aozora Bunko

と、娘のひとりが教えた。

「浅川の芝居……」と、半七はかんがえていた。「あの、小三の芝居に出ているのじゃありませんか」

「そんな噂もありますけれど、男の役者ですから今までは浅川の芝居に出ていたのですが……」と、他の娘が云った。

「いや、ありがとう」

娘をやりすごして、半七はしばらく市川照之助のすがたを眺めていた。若い役者はなんにも知らないように、いつまでも仁王尊に何事かを祈っていた。

四

善光寺境内は広い。半七は人目の少ないところへ源次を連れ込んで、その報告を聞くと、彼は庄太の指図にしたがって、ゆうべから今朝にかけて懇意の飴屋仲間を問い合わせたが、唐人飴屋で青山の方角へ立ち廻る者はないらしいというのであった。

「して見ると、あの飴屋はほんとうの商人じゃあねえ。やっぱり喰わせ者ですよ」と、源次は云った。「お前さんはあの若い役者もしきりに睨んでいなすったが、あれにも何か仔細がありますかえ」

「むむ、あいつも唯者じゃあねえな」と、半七は云った。「あいつの拝み方が気に入らねえ。そりゃあ芸人のことだから、不動さまを信心しようと、仁王さまを拝もうと、それに不思議はねえようなものだが、唯ひと通りの拝み方じゃあねえ。