Classiques japonais avec furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 196 831 caractères · 396 écrans
あいつ、まだ十六、七らしいが、唯者じゃあねえ。そのつもりで、あいつの身許や行状を洗ってくれ」
幾らかの小遣いを亀吉に握らせて、半七は別れた。神田へ帰る途中で、半七は地蔵堂の抜け道について考えた。寺男の源右衛門はこの抜け道のなかで命を果たしたのであろうと想像された。女は蘇生して身を隠したのか、死骸を運び去られたのか、その謎は容易に解かれなかった。
暁け方に大雨が降って、あくる朝は綺麗に晴れた。やがて亀吉は顔を出したが、彼はあまり元気が好くなかった。
「あれから引っ返して寺門前へ行って、食いたくもねえ蕎麦屋へはいったり、飲みたくもねえ小料理屋へはいったりして、出来るだけ手を伸ばして見ましたが、思わしい掘出し物もありませんでした」
「そこで、大体どんなことだ」と、半七は訊いた。「あいつらも利口だから、近所へは尻尾を出さねえかも知れねえ」
「まあ、聞き出したのはこれだけの事です」と、亀吉は話し出した。「住職の祥慶というのは京都の大きい寺で修行したこともあって、なかなか学問も出来るし、字なんぞも能く書くそうです。檀家の気受けも好し、別に悪い評判も無いと云います。