Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(四)

岡本 綺堂

Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 217 272 caractères · 434 écrans

Aozora Bunko

と、半七はその腕を一つ小突いて嚇し付けた。

「店の新どんに貰ったんです」と、宇吉は吃りながら云った。

「新どんとは誰だ」

「店の若い衆で、新次郎というんです」

「新次郎……。このあいだの晩、若いおかみさんを捉まえようとして、剃刀をぶつけられた奴だな。お前はふだんから新次郎に銭を貰うのか」

宇吉はだまっていた。

「こいつ、強情な奴だ。さあ、来い。番屋の柱へ縛りつけて、絞めあげるから……。ええ、泣いたって勘弁するものか。この河童野郎め」

半七は容赦なしに小僧を引き摺って行った。

五

近所の自身番へ連れ込まれて、宇吉は素直に申し立てた。彼はお節や新次郎から幾らかの小遣い銭を貰って、六月以来、山谷の里方へ五、六たび使いに行ったことがある。いつも手紙を届けるだけであるから、その用向きは知らないと云った。おかみさんと新次郎とは何か訳があるのかと訊かれて、宇吉はそれも知らないと答えた。

「きょうも手紙を届けに行ったのか」

「新どんの手紙を持って行ったんです」

「向うから返事をくれたか」

「返事は無いというので、そのまま帰って来ました」

半七は舌打ちした。届けにゆく途中で取り押さえて、その密書を手に入れれば、なにかの秘密をさぐることが出来たのであるが、空手で帰る途中ではどうにもならない。