Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

とけいのないむら

時計のない村

小川 未明

Lisez 時計のない村 (とけいのないむら) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.

N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 3 709 caractères · 8 écrans

Aozora Bunko

「そうすれば、どうしたらいいのか。」

「壊れない、いい時計を探してくるよりしかたがない。」

「そんな、いい時計は、どこへいったら見つかるだろうか。」と、乙のほうは、寄ると集まると口々にその話をしたのであります。

乙の金持ちは、

「今年、酒がよく造れたら、遠い町へいって、いい時計を買ってこよう。」といいました。

そうしているうちに、ふと、ある日のこと、甲のほうの時計も壊れてしまったのです。自分たちのほうの時計は、けっして狂うことはないといって、いばっていましたが、ついにその甲のほうの時計も壊れてしまったのです。

「やはり、時計なんかというものはだめだ。すぐに壊れてしまう。信用のできるものでない。」と、一人がいいますと、

「時計があったって、なくたって、この一日には変わりがないじゃないか。」と、他の一人がいいました。

甲のほうでは、乙のほうの時計も壊れてしまったのだから、いまさら、急いで新しい時計を、町へいって求める気にもなりませんでした。

乙のほうでも、甲のほうの時計が壊れたと聞いて、いまさら、町へいって新しい時計を求めるという気持ちが起こりませんでした。

村は、いつしか、時計のなかった昔の状態にかえったのです。