Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あさやけ
朝やけ
豊島 与志雄
Lisez 朝やけ (あさやけ) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 795 caractères · 24 écrans
よせばよいのに、喜久子は追求してるのだ。
「酒を飲む時だけ。」
「そうね、酒を飲む時と、音楽を聞いてる時と、映画を見てる時と……。」
「あのひとと逢ってる時。」
「あら、いやあだ。それから、ここのマダムと逢ってる時……。」
「ここのマダムは、お酒でしょう。さあ、お飲みなさいよ。」
彼女がビールをついで、それにまたウイスキーを垂らそうとすると、彼はくねくねと手を振った。
「そんな強いの、あたし、もうだめよ。ずいぶん酔った。階段から転げ落ちて、あしたの朝、死んでたなんて、惨めでしょう。そこまで、送って来てよ。」
スタンドに両腕を投げだし、しなやかに肩をくねらしてる、その姿態は、それでも醜くはなかった。頭髪をきれいにポマードで光らせ、格子柄の茶色の背広をきっちりまとい、胸ポケットから真白なハンカチをのぞかしてる、三十歳前後の好男子なのだ。
おれはたて続けに二本目の煙草を吸って、ちょっと外へ出てみた。大気は淀んでいた。空は暗く、星の光りはかすんでいた。街衢の灯は乏しく、あちこちに焼け残りのビルが真黒くつっ立っていた。陰欝な夜と眺望だ。――今朝のこの清冷な朝焼けとは、まるで雲泥の相違だった。