Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

もくばはまわる

木馬は廻る

江戸川 乱歩

Lisez 木馬は廻る (もくばはまわる) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 819 caractères · 20 écrans

Aozora Bunko

と日ねもす廻る木馬の外に、吹きなれたラッパの外に、もう一つ、彼を慰めるものが、待っていさえしたのである。

木馬館では、入口に切符売場がなくて、お客様は、勝手に木馬に乗ればよいのだ。そして半分程も木馬や自動車がふさがって了うと、監督さんが笛を吹く、ドンガラガッガと木馬が廻る、すると二人の青い布の洋服みたいなものを着た女達が、肩から車掌の様な鞄をさげて、お客様の間を廻り歩き、お金と引換えに切符を切って渡すのだ。その女車掌の一方は、もう三十を大分過ぎた、彼の仲間の太鼓叩きの女房で、おさんどんが洋服を着た格好なのだが、もう一方のは十八歳の小娘で、無論木馬館へ雇われる程の娘だから、とてもカフェの女給の様に美しくはないけれど、でも女の十八と云えば、やっぱり、どことなく人を惹きつける所があるものだ。青い木綿の洋服が、しっくり身について、それの小皺の一つ一つにさえ豊な肉体のうねりが、艶かしく現れているのだし、青春の肌の薫りが、木綿を通してムッと男の鼻をくすぐるのだし、そして、きりょうはと云えば、美しくはないけれど、どことなくいとしげで、時々は、大人の客が切符を買いながら、からかって見ることもあり、そんな場合には、娘の方でも、ガクンガクンと首を振る、木馬のたてがみに手をかけて、いくらか嬉し相にからかわれてもいたのである。