Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みらいのてんさい

未来の天才

豊島 与志雄

Lisez 未来の天才 (みらいのてんさい) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 630 caractères · 38 écrans

Aozora Bunko

細長い柔かな葉が萠え出してる柳の並木の下を、私は片手を高く挙げ挙げして、その枝の先に触れていった。

「ああ腹が空いた。」

河野が突然そんなことを云い出した。何だかつまらなそうな顔をしていた。それを見ていると、私も俄に空腹を覚えた。

さて何を食べようかという段になって、一寸困った。時間が時間だから、仕方なしに或るレストーランへはいって、何でも早く出来る料理を三つ四つ頼んだ。その代り、洋酒の杯を幾つも並べさした。

月に眼鼻を書いたような円顔の女給仕が、向うに立って私達の方を眺めていた。私が余りにこにこしてるものだから、ふいと向うへ行ってしまった。可笑しな奴だと私は思った。そう思うとなお可笑しくなった。

「おいどうしたんだ。何が可笑しいんだい。」と河野が云った。

私は笑い出した。煙草を吹かしながら、椅子の上に軽く身体を揺ってみた。晴々とした心地だった。

「所で君は、それをどうして届けるつもりなんだい。向うの父親とはまだ親しくないんだろう。」

私は河野の顔を見つめた。全くそれが問題だった。然し愉快な問題だった。

「それを今君と相談しようと思っていたんだ。」と私は答えた。