Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

とうかいどうごじゅうさんつぎ

東海道五十三次

岡本 かの子

Lisez 東海道五十三次 (とうかいどうごじゅうさんつぎ) de 岡本 かの子 (おかもとかのこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 849 caractères · 28 écrans

Aozora Bunko

あんたに逢ったら教えて上げようと思って――」

それから、酒店のしるしとして古風に杉の玉を軒に吊っている家が、まだ一軒石部の宿に残っていることやら、お伊勢参りの風俗や道中唄なら関の宿の古老に頼めば知っていて教えて呉れることだの、主人の研究の資料になりそうなことを助言していたが、私の退屈にも気を配ったと見え

「奥さん、この東海道というところは一度や二度来てみるのは珍らしくて目保養にもなっていいですが、うっかり嵌り込んだら抜けられませんぜ。気をつけなさいまし」

嵌り込んだら最後、まるで飴にかかった蟻のようになるのであると言った。

「そう言っちゃ悪いが、御主人なぞもだいぶ足を粘り取られてる方だが」

酒は好きだがそう強くはない性質らしく、男は赭い顔に何となく感情を流露さす声になった。

「この東海道というものは山や川や海がうまく配置され、それに宿々がいい工合な距離に在って、景色からいっても旅の面白味からいっても滅多に無い道筋だと思うのですが、しかしそれより自分は五十三次が出来た慶長頃から、つまり二百七十年ばかりの間に幾百万人の通った人間が、旅というもので甞める寂しみや幾らかの気散じや、そういったものが街道の土にも松並木にも宿々の家にも浸み込んでいるものがある。