Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ますおとし

枡落し

山本 周五郎

Lisez 枡落し (ますおとし) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 33 765 caractères · 67 écrans

Aozora Bunko

けれどもそれでいいだろうか、本当に人殺し兇状が無実で、にもかかわらず佐渡か八丈ヶ島へ送られるとして、それを黙って見ていてもいいだろうか。

「お父っつぁん」おみきは祈るように眼をあげた、「あたしどうしたらいいの」

危ねえよ、どいたどいた、と云うどなり声でわれに返ると、右の脇をすれすれに、四つ手駕籠が走りぬけてゆき、そこが蔵前の通りであることに、おみきは気がついた。御蔵は云うまでもなく幕府の貯米倉庫で、八棟の長い蔵が大川に築き出ており、各棟と棟のあいだには、回米船の出入りする掘割が通じ、空俵や繩や蓆を入れる、大きな小屋があった。猿屋町の家主のなわや喜六から、その小屋のことを聞いていたので、おみきは掘割に沿ってその小屋の端までゆき、河岸っぷちの石垣のところでしゃがんだ。

波の静かな大川の上を、大きなにたり船や、ちょき舟、ひらた舟、屋根舟などが、あるいはゆっくりと、あるいは早い櫓拍子で、のぼったりくだったりしていた。屋根舟はひよけ舟と呼ばれるもので、季節がすっかり春になったのだな、ということを感じさせた。

「餡がうまくなくなったわ」おみきはぼんやりと、そらごとのように呟いた、「島屋のまんじゅう、――職人でも変ったのかしら」