Classiques japonais avec furigana
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かきのきのあるいえ
柿の木のある家
壺井 栄
Lisez 柿の木のある家 (かきのきのあるいえ) de 壺井 栄 (つぼいさかえ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 15 460 caractères · 32 écrans
」
そしてさっそく窓のそとのおじいさんにそれを話しました。おじいさんは柿の木のてっぺんにひびくような大声で笑い出し、
「大丈夫だ。そうはめったなことで、この柿がきれるものでないわい。この柿は家の守り木じゃからのう。何十年このかたおじいさんはこの柿をたべなんだ年は一年もないんだぞ。洋一、三太郎おじさんにそういってきな。うちにはそんなくいしん坊はいません。かんしゃくもちのじいさんもいません。だから柿はきりません、とな。だいいちきったりすれば三太郎おじさんが泣くでしょうってな。そういってきな。」
洋一はうれしくてすぐかけ出しました。
「うちのおじいさんは柿の木きらないってさ。もしきったら三太郎おじさんが泣くからって。」
三太郎おじさんはそれをきくと、
「そうか、安心した。じゃ、もっと持っておいでな。さっきのはもうたべてしまったからね。」
洋一はまたとんでかえり、
「三太郎おじさんがね、安心したからもうすこし柿をおくれって。」
おじいさんもおかあさんも大笑いをしました。そんなことのあったよく年のことでした。その年はどこの柿もあたり年で、枝がたわんで木がひろがって見えるほど、実をつけていました。