Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ばいしのつえ

梅颸の杖

吉川 英治

Lisez 梅颸の杖 (ばいしのつえ) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 966 caractères · 32 écrans

Aozora Bunko

なかなか自分の訓す詩ぐらいに感動する人間ではない。

こう考えたので、

『いや、それならば、却って、御母堂のお歌によいのがある。彫るだけは、茶山がいたそう』

と、小刀をとって、杖の肌に文字を刻んでくれた。

それは、梅※(「風にょう+思」、第4水準2-92-36)の旧作であった。

山陽がまだ久太郎といった部屋住み時代、放埓の存分をやったあげく、藩の禁足を破って出奔した折に、母の梅※(「風にょう+思」、第4水準2-92-36)が、身も痩せ、夜も眠られぬ憂苦のうちに詠んだ歌で、それを茶山が記憶していたものである。

歌は――思うことなくて見ましやとばかりに後の今宵ぞ月に泣きぬる。

×

十月の半、梅※(「風にょう+思」、第4水準2-92-36)は、居れば居るほど別れがたい京都を立って、思いきるように、広島へ帰った。

杖は、その折、山陽に与えて、

『ほかに何も叱ることはないが、襄よ、ただ酒を過してたもるな。ちと、そなたの体には過ぎましょうぞ』

と、言い残した。

×

『大塩中斎殿が、ぜひ、あなたにお目にかかりたい、お誘い申してくれと、てまえの懇意な近藤梶五郎殿を通じて、二度まで言い越されておりますが、如何でしょうか、一度お訪ねあっては』