Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しいのき

椎の木

豊島 与志雄

Lisez 椎の木 (しいのき) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 25 870 caractères · 52 écrans

Aozora Bunko

「ここは、朝日の光を受ける時でなくてはだめだ。」と川村さんは云った。

それが、別れを告げる言葉のように響いた。短い間で、三人はそこを出て、待たしておいた自動車に乗った。そして上野の池の端の方へ、支那料理をたべに行った。

「今日は贅沢してもいいが、明日からはずっと倹約だ。」と川村さんは云って笑った。「これからはもう、君の伯父さんにも狂人だと云われなくともすむだろう。」

「結婚なさるんですか。」と良一はとっさに尋ねた。

川村さんと小鈴とは眼を見合って、晴れやかな微笑をかわした。

「すぐそれだから、君たちには困るよ。もっと自由な考え方をするんだね。」

良一は何故ともなく顔を赤らめた。そしてまた、川村さんの気持が分らなくなるのだった。

竹山茂樹は、施療の精神病院にはいった。父親の遺骨は、故郷の山形へ送られ、母親は、川村さんの家で、家政婦として働くようになった。そして神明町の椎の木は、それから数年後、現在も、天然記念物として市の管理に属し、生々としている。