Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

もみノきはのこった

樅ノ木は残った

山本 周五郎

Lisez 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 145 078 caractères · 285 écrans

Aozora Bunko

「それが慥かなら、おそらくは仕遂げることができるだろう」

「話しは終った、鷺坂を呼ぶとしよう」と云って七十郎は手を叩いた。

ふじこが来て、鷺坂を呼び戻しにいった。十左は「酔った」と云って、横になるためにべつの座敷へ去り、七十郎は鷺坂と飲んだ。靱負は口の重い老人で、酒もあまり飲まず、おとなしく七十郎の相手になっているばかりだったが、やや暫くして、相談はどうきまったか、と気遣わしげに訊いた。

「どうなるものか、出頭するだけだ」と七十郎がむぞうさに答えた。

「――御出頭なさる」

「里見老は思いすごしている」と七十郎は云った、「いちど裁決されたものを、そう簡単に変えられるものではない、もちろんそれだけの覚悟はしなければなるまいが、とにかく出頭してみたうえのことだ」

「そうきまったのですか」

「ほかに手段があるか」

靱負は、いや、と首を振り、いかにも安堵したというふうに、深い溜息をついて、これでようやくおちつきました、と云った。

「里見どのはあのとおり一徹であるし、こなたさまの御気性が御気性ですから、どんなことになるかと思いまして、じつは――」

「じつは、どう思った」

「いや、これでおちつきました、胸のつかえがおりたようでございます」