Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

もみノきはのこった

樅ノ木は残った

山本 周五郎

Lisez 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 148 519 caractères · 296 écrans

Aozora Bunko

「そんなこと云われてもあたしにはちんぷんかんぷんだわ」おみやは苦笑した。

着替えを済ませ、脱いだ物を掛けたり、たたんだりし、また茶の支度をしながら、彼女はつぎつぎと質問をした。

――だらしのないひとだな。

新八はそう思いながら、気のすすまない調子で、訊かれることに返辞をした。

――話しをするなら、坐ってすればいいのに、着替えもしないうちに話しかけたり、湯を沸かしながら話したり、訊きもしない身の上ばなしをしたり。

と新八は思った。

――武家そだちとは思えない、まるで町人のようだ。

彼はやはり原田を訪ねればよかったと思った。そう思いながら、返辞だけはした。

おみやの兄の六郎兵衛は、日が昏れてから帰って来た。年は二十七だというが、新八の眼には三十四五くらいにみえた。痩せた筋肉質の躯で、顔は頬骨が高く、酔っているためだろうが、赤く充血した、するどい眼つきをしていた。なかなかしゃれ者とみえ、栗色の縞の着物に黄麻の羽折を重ね、白の足袋をはいていたが、帰って来るとすぐに、それらを脱ぎちらして、おみやをびしびしと叱りながら、常着に着替えた。

おみやはなにを云われても口答えをしなかった。