Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

もみノきはのこった

樅ノ木は残った

山本 周五郎

Lisez 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 148 519 caractères · 296 écrans

Aozora Bunko

甲斐はおくみから刀を受取って、玄関へおりた。駕籠のそばには、矢崎舎人と成瀬久馬が待っていた。駕籠は二梃あり、うしろの駕籠を見ると、伊東七十郎がにやっと笑い顔を見せた。「考え直しましてね」と七十郎は云った。

「涌谷のじいさんに会うことにしました、里見の頑固おやじよりましですからな」

「むずかしいぞ」

「なにがですか」

「涌谷どのもそうだが、松山(茂庭周防)もきちんとした人だ、七十郎が招かれているならべつだが、さもないと席へとおるのもむずかしいぞ」

甲斐は駕籠に乗った。駕籠は二ついっしょにあがった。

「なに大丈夫です」と七十郎がうしろの駕籠で云った。

「じいさんは格式と儀礼を第一にしますからね、私はそこが嫌いなんだが、懐柔するにはやさしい相手ですよ」

「それは結構だ」

「貴方は信じないんですか」

「そんなことはないよ」

「よろしい、まあ見ていて下さい」と七十郎が云った、「きれいにまるめてみせますからね、まあ見ていて下さい」

甲斐は返辞をしなかった。

茂庭周防の住居は浜屋敷の中にあった。甲斐は約束の時間にややおくれて到着した。客間ではもう、酒宴がはじまっていた。

菊

その夜、茂庭家には、八人の客が集まっていた。