Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ウニデスちょうりゅうのかなた

橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇

橘 外男

Lisez 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) de 橘 外男 (たちばなそとお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 247 361 caractères · 483 écrans

Aozora Bunko

女房なぞは今ではすっかり術を心得込んで家賃を負けさせようとの魂胆物凄く、年中菊の話ばかり持ち出して「大家の小父さん」なぞと甘ったれていたが、この小父貴が昔市長なんぞを務めたのが運の尽きとなって、今や半狂乱の私に遮二無二見当を付けられてまさに風前の灯火となっているのであった。ちょうど私たちが飛び込んで行った時には風前の灯火は珍しくも書斎で何か調べ物でもしていたとみえて、頃は元禄十四年師走半ばの十四日に宝井其角が着ていたような妙ちきりんな十徳みたいなものを引っ掛けて私にネラわれているとも知らず、

「おうおう! 橘さんか、さあさあお上がりィ」

と機嫌よく老夫人ともども現れてきたが、そこへ自動車をドヤドヤと降り立った横浜の開港場のような風景にはさすがに眼を廻してしまった。もちろん老市長もこの人たちの噂は一度も聞いていたこともなくまた、この人たちにしても老市長の話を私から聞かされたこともなかったからそこに何の引っかかりも因縁もないのであったが、私はせめてこういう地位に立っていた「女房の小父さん」だけは時局を解して印度の人たちには同情を寄せてくれるであろうと信じていたのであったが、案にたがわず初めはそこに見慣れぬ顔を見廻しながら怪訝そうに耳を傾けていた老市長はやがて私の頼みが終ると至極無造作に、