Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しょうごのさつじん

正午の殺人

坂口 安吾

Lisez 正午の殺人 (しょうごのさつじん) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 888 caractères · 28 écrans

Aozora Bunko

「先生、シャワーが好きですね」

「そうなのよ。真冬でもやるんですよ。それで皮膚が若々しいのかしら」

アケミさんの顔が曇った。その顔を隠すようにそらして、

「あなた、電車で、美しいお嬢さん見かけなかった?」

「アッ。それだ。見ましたとも。神社のところまで一しょでしたよ。あの人、誰ですか」

「安川久子さん」

「やっぱりね。すごい美人ですね」

「ええ」

アケミさんはうかない顔だ。

「どうかしたんですか」

と文作がきくと、アケミさんは苦笑にまぎらして、

「イエ、なんでもないのよ。ただ先生が待ちかねて、きくものですから。お見えになったら居間へお通ししろッて。湯上りの素ッ裸でせきこんでるわよ」

「ストリップですな」

「ひどいわね」

そのとき呼鈴が鳴って、安川久子が訪れたのである。アケミはかねて云いつかっているから、大広間を横切って、久子を神田の居間へ通した。居間、寝室、浴室と小部屋が三ツ並んでおり、各々広間に通じる扉があるが、各室が横にレンラクできる扉もあって、浴室から寝室へ、寝室から居間へ、広間の人に姿を見せずに往復できるのである。アケミさんの心中、面白からぬのは無理がない。