Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぶけわらじ
武家草鞋
山本 周五郎
Lisez 武家草鞋 (ぶけわらじ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 835 caractères · 35 écrans
老人は頷き頷き聴いていた、そして伝三郎の言葉が終ると、暫く眼をつむってなにか考え耽っていたが、やがていつもの淡々とした調子で、「よくわかりました」と云いだした。
「世間が汚れはてている、卑賤で欺瞞に充ちているからつきあえない、だから見棄ててゆく……こう仰しゃるのですね」老人はそこでしずかに眼をあげた、「……よくわかりました、しかしこの老人にわからないことが一つあります、それはあなたご自身のことです、あなたは此処へいらしって数日後に身の上話をなすった、家中の方々の多くが御都合主義である、清廉でない、御老臣は節を変ずる、江戸へ出れば世の中は無耻で卑しい、悪徳が横行してどこにも誠実はない、……そのようにお話しなすった、しかしいちどもご自分が悪いという言葉はございませんでした」老人はそこで口を閉じ、暫く黙って眼をつむっていた、「……今この村へいらしってからの事も、柏屋の手代とか、人夫の狡猾、百姓の娘の貪欲などをお挙げなさるが、ひと言もおのれが悪いということは仰しゃらぬようだ、宗方どの、こなたそれでは済みますまいぞ」
しずかに瞠いた老人の眼は、そのとき鋭い光りを帯びて伝三郎の面をひたと衝いた、「こなたは世間を汚らわしい卑賤なものだと云われる、しかし世間というものはこなた自身から始るのだ、世間がもし汚らわしく卑賤な