Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しのぜんご
死の前後
豊島 与志雄
Lisez 死の前後 (しのぜんご) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 273 caractères · 35 écrans
その前夜の様子を、島村の妻君はくわしく若い女中から聞いた。
島村の妻君は、病身なので、大抵九時頃には床につくのだったが、その晩は、島村も早く寝てしまった。その後に、おしげは帰ってきた。
奥は皆さんおやすみになったというのを聞いて、おしげは一本欠けてる歯並を見せて、にやりとした。その笑いが、変に凄みをおびて見えたが、すぐに、いつもの善良な笑顔に返って、風呂敷包を開いてみせた。きんとんや蓮や蝦や肴などの煮物の折詰と、酒の二合瓶がはいっていた。これまでに嘗てないことなので、女中がびっくりしていると、今日は特別にないしょだよとおしげは云って、笑っていた。その様子がまた嘗て見ないほど上機嫌だった。内心に何か感情の昂ぶりがあって、それが上機嫌となって発散してるかのようだった。その上、少し酒を飲んできているらしかった。彼女はいやに頭を小刻みに揺り動かしながら台所に立っていって、二合瓶をそのままお燗してきた。どうかすると銚子の底に残ってる酒を一二杯のむことはあったが、自分で酒を買ってきて内緒で飲むということは、まだ一度もなかったのである。
「これは、あの娘がくれたんです。