Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しいんのぎもん

死因の疑問

豊島 与志雄

Lisez 死因の疑問 (しいんのぎもん) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 260 caractères · 27 écrans

Aozora Bunko

然しそれだけでは、なんとなく辻褄の合わないところがあった。

彼女が奉公してる三上家の主人、三上宗助は、国会議員だった。家族としては、夫人と、中学上級の男子、同下級の女子。下働きの女中が一人いた。清子は一年ほど前から、知人の世話で奉公し、奥働きの女中、つまり軽い意味の小間使として、真面目に働いていたのである。夫人の気にも入っていたし、周囲の評判もよかった。

吹雪の夜の夕食後、家事も一通り片附いたあと、八時か九時頃、清子はちょっと買物にと言って、出かけた。まだ雪はそう降っていなかった。それきり帰らなかったのである。三上夫人は心配して、彼女の室を調べたが、平素と変った様子もなかった。それでも、二晩と二日待っても帰らないので、夫人は、捜索願いというほどではなく軽い意味で、一応警察に届けさしておいた。

清子は出かける時、番傘をさして出かけた筈だが、その傘が見当らなかった。他に紛失物はなさそうだった。二百円ばかりはいってる紙入も所持していた。傘は風に飛ばされて、誰かが拾っていったとの解釈もついた。

いったい、どうして凍死するようなことになったのか、痴漢に襲われた様子もないし、自殺としては、動機も不明だし、他に方法もあった筈だ。