Classiques japonais avec furigana
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しせい
死生
幸徳 秋水
Lisez 死生 (しせい) de 幸徳 秋水 (こうとくしゅうすい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 970 caractères · 20 écrans
人ならば、亦た此の真情を察してくれるに違いない、堺利彦は「非常のこととは感じないで、何だか自然の成行のように思われる」と言って来た、小泉三申は「幸徳もあれで可いのだと話して居る」と言って来た、如何に絶望しつらんと思った老いたる母さえ直ぐに「斯る成行に就ては、兼て覚悟がないでもないから驚かない、私のことは心配するな」と言って来た。
死刑! 私には洵とに自然の成行である。これで可いのである、兼ての覚悟あるべき筈である、私に取っては、世に在る人々の思うが如く、忌わしい物でも、恐ろしい物でも、何でもない。
私が死刑を期待して監獄に居るのは、瀕死の病人が施療院に居るのと同じである、病苦の甚しくないだけ更に楽かも知れぬ。
これ私の性の獰猛なるに由る乎、癡愚なるに由る乎、自分には解らぬが、併し今の私に人間の生死、殊に死刑に就ては、粗ぼ左の如き考えを有って居る。
二
万物は皆な流れ去るとヘラクリタスも言った、諸行は無常、宇宙は変化の連続である。
其実体には固より終始もなく生滅もなき筈である、左れど実体の両面たる物質と勢力とが構成し仮現する