Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さつじんめいろ
殺人迷路
夢野 久作
Lisez 殺人迷路 (さつじんめいろ) de 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 5 931 caractères · 12 écrans
眼の前の半空に大きく「あづま日報社」と輝き現わした三色のネオンサインの交錯を仰いだ。そのうちに、
「ハハア。これは村井が出て居る新聞社だな。そんなら、俺は此処へ村井を探しに来たんだな……」
という事実をやっと意識した彼は、いつも村井に会いに行く時の習慣を無意識の中に繰返しながら、トラックの出口から中庭へ這入って、編輯局の裏梯子を登った。何処をどう歩いて、ドンナ事を考えて来たかわからないまま、熱病患者のようにヘトヘトになっている彼自身の身体と頭を、無理矢理に上へ上へと押し上げながら……
鉄梯子の上の写真製版室から真白い光明が、眼も眩むばかり射出されていた。その蔭になって彼が登って行くのが見えなかったのであろう。彼の頭がモウ二三歩で階段の上に出ようとした処へ、ちょうど編輯局の裏廊下に当る窓の処から、慌しい会話が聞えて来た。
「オイ。何処へ行くんだ!」
「アッ。君だったのか……君……村井は何処へ行ったか知らないかい」
「知らないよ。今日は来ない様だがね……何か事件かい」
「ウン。チットばかり凄いんだ。星田が引っぱられたんだ」
「星田……星田って何だい。議員かい」
「馬鹿。