Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さつじんめいろ

殺人迷路

江戸川 乱歩

Lisez 殺人迷路 (さつじんめいろ) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 8 041 caractères · 17 écrans

Aozora Bunko

実に何から何まで、申分なくお膳立てが揃っているんだよ。流石の僕もゾッとしないではいられなかった」

星田が深夜の浅草公園をさまよい歩く習慣は、仲間のうちでは誰知らぬものもなかったけれど、と云って、それがアリバイになる訳はなかった。

「なる程、こいつは君が変な顔をしていた筈だね。何だか、僕まで怖くなって来たぜ。しっかり考えなくっちゃいけない。並々の敵ではなさそうだ」と云いかけて、津村はふとそれを思い出した。「待てよ、いいものがあるぜ。星田君。あれさホラ、例の指紋さ。まさかいくらなんでも、君の指紋まで盗み出すことは出来ないじゃないか。あの指紋一つで、君の寃罪ははれる訳だ」

併し、それを聞かされても、星田は一向喜ぶ様子はなかった。彼は一層困惑した、恐怖に耐えぬ表情になって、静かに右手を、津村の目の前に差出した。

「これを見給え。僕の拇指をよく見てくれ給え」

津村はギョッとして、思わず相手の指先を握り、その拇指の腹を電燈にかざして見た。

彼は長い間、黙ってそれを見つめたまま、云う所を知らなかった。そして津村の顔までが、星田以上に蒼ざめて行くのであった。

そこには、星田の拇指には、つい先き鎌倉警察署で見せられた、犯人の指紋写真と同じ螺旋紋が、そして、その中心から右の外端にかけて、三日月型の傷痕が、寸分違わず、ハッキリと