Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

もうりせんせい

毛利先生

芥川 竜之介

Lisez 毛利先生 (もうりせんせい) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 383 caractères · 25 écrans

Aozora Bunko

そうして何を云うかと思うと、

「先生、僕たちは英語を教えて頂くために、出席しています。ですからそれが教えて頂けなければ、教室へはいっている必要はありません。もしもっと御話が続くのなら、僕は今から体操場へ行きます。」

こう云って、その生徒は、一生懸命に苦い顔をしながら、恐しい勢でまた席に復した。自分はその時の毛利先生くらい、不思議な顔をした人を見た事はない。先生はまるで雷に撃たれたように、口を半ば開けたまま、ストオヴの側へ棒立ちになって、一二分の間はただ、その慓悍な生徒の顔ばかり眺めていた。が、やがて家畜のような眼の中に、あの何かを哀願するような表情が、際どくちくりと閃いたと思うと、急に例の紫の襟飾へ手をやって、二三度禿げ頭を下げながら、

「いや、これは私が悪い。私が悪かったから、重々あやまります。成程諸君は英語を習うために出席している。その諸君に英語を教えないのは、私が悪かった。悪かったから、重々あやまります。ね。重々あやまります。」と、泣いてでもいるような微笑を浮べて、何度となく同じような事を繰り返した。それがストオヴの口からさす赤い火の光を斜に浴びて、上衣の肩や腰の摺り切れた所が、一層鮮に浮んで見える。