Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みずがめ
水甕
豊島 与志雄
Lisez 水甕 (みずがめ) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 082 caractères · 26 écrans
燃料不足のために風呂はもう長く沸かされず、ただ洗面所としてだけ使われていました。
彼はそこに服をぬぎすて、手を洗い、顔を洗い、足を洗い、そして水をやたらに飲みました。水を飲んで却って更に酔いが出てきました。
彼がそこに屈んで息をついていますと、寝間着姿の富子が、電灯の明りの中につっ立っていました。彼自身で電灯をつけたのか、或は富子がつけたのか、それは分りませんでしたが、とにかく電灯の明りの中に、裾を引きずった寝間着姿の富子が、幻影のように白痴のように立っていました。
彼女は何か言ったようでしたし、彼も何か言ったようでしたが、その声は彼の耳に達しませんでした。彼女は彼を援け起しました。すると彼は彼女を抱きしめてその唇を吸っていました。へんに冷たい濡れた唇でした。その感触に彼がすがりついていますと、突然、彼女の肉体はくりくり盛りあがってき、半球形を無数につみ重ねたような工合になり、彼はその重みに抵抗しきれずに倒れました。そして倒れながら彼女にしがみつき、また彼女に援け起され、彼女の重みを抱きしめました。
彼はもう力失せ、彼女が巨大な力になりました。彼女は彼をその居室に連れこみ、そしてどこかへ行ってしまいました。