Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みずとりてい

水鳥亭

坂口 安吾

Lisez 水鳥亭 (みずとりてい) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 30 705 caractères · 62 écrans

Aozora Bunko

私も、つくづく、呆れました。別荘を買い漁っている人種がいるのです」

「それに似た話はきいております。しかし、私のきいたのは、買い漁ってと云うよりも、拾い漁ってと云う方が正しいような話でしたな。買い漁る必要はないのです。別荘をすてて逃げているのですから。引越しの運賃になれば、よろこんで売るそうです」

みんな知っているな、と野口は相手を憎んだが、主眼は、どこまでも商売だ。一銭でも高く売りつければ、すむことだ。

「あなたは、まだ誤解してらッしゃるようですな。売り別荘はタダが当然ですとも。しかし私のは、別荘の価値じゃなくて、田畑と源泉の値段です」

「それでしたら、千円ですな。もう、ちょッと安いかも知れない」

「この田畑と源泉が、たった千円ですか!」

「ええ、千円です」

「何から割りだしたお値段ですか。ひとつ、後学のために、きかせて下さい」

「敵の上陸を二ヵ月後として、別荘二ヵ月間のお家賃六十円。それも、四五日後に敵が上陸すれば、丸損ですな。二ヵ月後から十数年間は不毛の沙漠となりますから、土地も源泉も値のつけようがありません。値のつくものは、三十羽ほどの鶏と、いま畑にできている野菜だけです。