Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
こおりぐらのにかい
氷蔵の二階
宮本 百合子
Lisez 氷蔵の二階 (こおりぐらのにかい) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 201 caractères · 37 écrans
「ね、お房さん、私お金足りないわ、下へやる――」
「月給どうしたの」
「先月局の人に借りてた分をかえしたし、それに、出て歩いたり、あの人に袖買ってやったりしたから――」
志野は、この間大垣にルビーの入った指環を貰った。その代り、彼がセルの下に着るという見たところ絽の袖を縫ってやっていた。
「――すまないけど、どうか今月だけ三円よけいに出しといてくれない?」
「…………」
「本当にあなたを当にしたようで悪いけど、勘弁してね。私下のお神さんに、それ見ろ、間代も払えないと思われるの癪なんだもの」
「あなた、ちっともお裁縫もしない罰よ」
「そうなの。だってこの頃――特別なんだもの。その代り家を持ったら、私二月でも三月でも置いたげてよ。ね、二度と云わないから、ね」
大垣が盛に出入りするようになってから、房は経済的に迷惑を蒙った。志野は、大垣をもてなすためには、自分のもの、他人のもの、見境がなくなるらしかった。大垣も亦、そういう点では大してやかましやでなかった。二人とも、実に見事な消化力を持っている。いつの間にか、あった筈のビスケットがない。おやと思っていると、大垣は次に来た時晴れ晴れ、