Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
こおりぐらのにかい
氷蔵の二階
宮本 百合子
Lisez 氷蔵の二階 (こおりぐらのにかい) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 201 caractères · 37 écrans
――今夜、純吉さん泊めてよ」
「夜具は?」
「いいわ、どうだってなるわよ、ね?」
「うん」
房は、東窓を足にし、志野は西を足にし、大垣と床についた。志野は床の中へ塩豌豆の袋を持ち込んだ。
「――どうあなたもたべない」
という声を、房は夢現にきいた。
翌日は、爽やかな好い天気であった。志野が勢よく朝飯の仕度をした。
「私一寸、おみおつけの実買って来るわ」
志野が出て行くと、大垣は、房が髪結うのを側に立って眺めた。
「君の髪、立派だなあ、こんなにあるとは思わなかった。あいつなんて、猫の尻尾みたいだ」
大垣は、ずっと傍によって来た。
「一寸いじらしてくれない」
「何云うのよ。――邪魔だからそっちへどいてなさいよ、男のくせに」
「は、は、男だから、さ。全く髪のいいのいいな。早く君に会ってりゃよかった、あんな棕櫚箒みたいなの!」
房は不快になり、強い声を出した。
「あなたいやな人ね、案外。五分もいないと直ぐお志野さんの悪口なんぞ云う。承知しないから」
変に落着かない朝飯がすむと、二人はまた家さがしに出かけた。房は、やっと朝の快い静けさを味わおうと坐ったばかりのところへ、一旦出た志野が戻って来た。