Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きしゃははしる

汽車は走る

小川 未明

Lisez 汽車は走る (きしゃははしる) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 3 849 caractères · 8 écrans

Aozora Bunko

かよ子は、歩きながら、まだ見ぬ都会のことを考えていました。これから二、三年勉強にいく、そして、朝晩いっしょに暮らさなければならぬ従兄や、従妹のことを――。

だが、四、五日の後には、彼女は、南へ南へと走っている汽車の中に、腰かけていたのでした。

山を一つ越すと、すでに桜の花は満開でした。ある小さな駅にさしかかる前、桜の木のある土手で四、五人の工夫が、並んでつるはしを振り上げて線路を直していました。すこし離れて、監督らしい役人が、茶色の帽子を被り、ゲートルを巻いて、桜の木の下に立って見守っていたのです。その目から口もとへかけて、柔和な顔つきが、どこかお父さんに似ているように思いました。しかも、洋服のボタンが一つ取れて、ひじのあたりが破れている具合までが、無頓着で、直してあげるといってもめんどうくさがる、お父さんのようすを彷彿させて、気の毒のようにも、慕わしいようにも感じられて、

「いまごろ、お父さんは、お家でなにをしていらっしゃるだろう。」と、しぜんと目に、熱い涙がにじむのでした。

昼過ぎには、どの山々も、うしろに遠くなって、故郷をはるばると離れたという心持ちがしました。