Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かわあかり
河明り
岡本 かの子
Lisez 河明り (かわあかり) de 岡本 かの子 (おかもとかのこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 49 244 caractères · 98 écrans
積荷の塩魚のにおいの間から、ふとすると、寒天や小豆粉のかすかなにおいがする。陸地に近づくと大きな蝶が二つ海の上を渡って来る。
「この絢爛な退屈を何十度となく繰り返しているうち、僕はいつの間にか、娘のことを考えれば、何となく微笑が泛べられるように悠揚とした気になって来ました。」娘のすることなすことを想像すると、いたいけな気がして、ただ、ほろりとする感じに浸れるだけに彼はなって来た。で、今まで嫌やだと感じる理由になっていた、女嫌いの原因になるものは、どうなったかというと、彼の胸の片隅の方に押し片付けられて、たいして邪魔にもならなくなって来た。いつの間にか人をこうした心状に導くのが南の海の徳性だろうか。
男はここまで語って眉頭を衝き上げ、ちょっと剽軽な表情を泛べて、私の顔を見た。
「そこへあなたのご周旋だったので、ありがたくお骨折りを受け容れた次第です」
ここで私は更に男に訊ねて見なければ承知出来なかった。
「そういうことなら、なぜ娘さんにその気持ちの径路を早く行って聞かさないで、こんな処で私一人に今更打ち明けるのですか」
「ははあ。」といって男は瞑目していたが、やがて尤もという様子でいった。