Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぬまふじん

沼夫人

泉 鏡花

Lisez 沼夫人 (ぬまふじん) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 39 541 caractères · 78 écrans

Aozora Bunko

さて、家を出る時から、拾った場所へ旧の通り差置こうというではなく、ともあれ、沼の底へ葬り返そうとしたのであるが、いざ、となると汀が浅い、ト白骨は肋の数も隠されず、蝶々蜻蛉の影はよし、鳥の糞にも汚されよう。勢い諸手高く差翳して、えい! と中心へ投込まねばならぬとなった。

「そんな事が出来るものか。」

と小松原が猶予うと、

「成程、へい、手荒だね。」

と正吉さえ頷くのである。

ここで、小松原が心着いたのは、その芭蕉で……

「まあ、それを解け。」

と手伝って、上包の結目を解くと、ずしりと圧にある刀を取ったが、そのまま、するりと抜きかける。――虹のごとく、葉を漏る日の光に輝くや否や、

「わッ!」

と正吉が飛退った。途端に白布の包は、草に乗って一つ動く。

「旦那、気イ確に持たっせえ。」

昨夜からの小松原の容子は、まったく人目には変だった。これは気が違った、と慌てたらしい。

やがて孫呉空が雲の上を曳々声で引背負ったほどな芭蕉を一枚、ずるずると切出すと、芬と真蒼な香が樹の中に籠って、草の上を引いて来たが――全身引くるまって乗っかった程に大いのである。

小松原は莞爾々々しながら、