Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ほうえつクラブ

法悦クラブ

野村 胡堂

Lisez 法悦クラブ (ほうえつクラブ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 176 caractères · 28 écrans

Aozora Bunko

――」

佐々村村一は懺悔台の前に跪ずいた、熱心な罪深い信者のような、恐ろしい努力で此話を続けて居る様子です。

――六回目は昨年の秋でした、いつものような、真っ暗な室の中で、寝台に押し並んで掛けた阿修羅は、――近頃ではもう斯う呼んで居りました、どうせ本当の名を知らないのですから――いつもと違って、ひどく打ち萎れて居るので、そのわけを訊くと、最初は胡麻化して教えてくれませんでしたが、到頭我慢がし切れなくなったか、シクシクと泣き乍ら、二度ともう此処へは来られない、あなたと逢うのも今晩限りになるかも知れないというのです。

「そんな馬鹿なことが――」

というと、

「夫の四番目の妾が、忠義立てをして私の跡を蹤け、此隠れ家を突き留めてしまったのです、夫はアラビアン・ナイトの大魔王よりも、残酷で皮肉です。私はどんな目に逢わされることか」

阿修羅はそう言って、私の首に抱きつくと、声を放って泣くのです。涙は二人の頬を伝わって、私の口へもしたたかに流れ込みました。

「そんな事、少しも恐れることは無い、此処から直ぐ、私と一緒に世界の果までも逃げよう」

私は本当にそんな心持でした。