Classiques japonais avec furigana
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ちゅうもんのおおいりょうりてん
注文の多い料理店
Lisez 注文の多い料理店 (ちゅうもんのおおいりょうりてん) de Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 106 269 caractères · 223 écrans
」
「とにかぐ生ぎもんだ。」
「やっぱりそうだが。」
「うん、汗臭いも。」
「おれも一遍行ってみべが。」
五番目の鹿がまたそろりそろりと進んで行きました。この鹿はよほどおどけもののようでした。手拭の上にすっかり頭をさげて、それからいかにも不審だというように、頭をかくっと動かしましたので、こっちの五疋がはねあがって笑いました。
向うの一疋はそこで得意になって、舌を出して手拭を一つべろりと嘗めましたが、にわかに怖くなったとみえて、大きく口をあけて舌をぶらさげて、まるで風のように飛んで帰ってきました。みんなもひどく愕ろきました。
「じゃ、じゃ、噛じらえだが、痛ぐしたが。」
「プルルルルルル。」
「舌抜がれだが。」
「プルルルルルル。」
「なにした、なにした。なにした。じゃ。」
「ふう、ああ、舌縮まってしまったたよ。」
「なじょな味だた。」
「味無いがたな。」
「生ぎもんだべが。」
「なじょだが判らない。こんどあ汝あ行ってみろ。」
「お。」
おしまいの一疋がまたそろそろ出て行きました。みんながおもしろそうに、ことこと頭を振って見ていますと、進んで行った一疋は、しばらく首をさげて手拭を嗅いでいましたが、もう心配もなにもないという風で、いきなりそれをくわえて戻ってきました。