Classiques japonais avec furigana
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ちゅうもんのおおいりょうりてん
注文の多い料理店
Lisez 注文の多い料理店 (ちゅうもんのおおいりょうりてん) de Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 106 269 caractères · 223 écrans
」
そこでホンブレンドの声がした。
「ずいぶん神経過敏な人だ。すると病気でないものは僕とクォーツさんだけだ。」
「うむ、うむ、そのホンブレンもバイオタと同病。」
「あ、いた、いた、いた。」
「おや、おや、どなたもずいぶん弱い。健康なのは僕一人。」
「うむ、うむ、そのクォーツさんもお気の毒ですがクウショウ中の瓦斯が病因です。うむ。」
「あいた、いた、いた、いた。た。」
「ずいぶんひどい医者だ。漢方の藪医だな。とうとうみんな風化かな。」
大学士は又新らしく
たばこをくわえてにやにやする。
耳の下では鉱物どもが
声をそろえて叫んでいた。
「あ、いた、いた、いた、いた、た、たた。」
みんなの声はだんだん低く
とうとうしんとしてしまう。
「はてな、みんな死んだのか。あるいは僕だけ聞えなくなったのか。」
大学士はみかげのかけらを
手にとりあげてつくづく見て
パチッと向うの隅へ弾く。
それから榾を一本くべた。
その時はもうあけ方で
大学士は背嚢から
巻煙草を二包み出して
榾のお礼に藁に置き
背嚢をしょい小屋を出た。
石切場の壁はすっかり白く
その西側の面だけに
月のあかりがうつっていた。
野宿第三夜
(どうも少し引き受けようが軽率だったな。