Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

うかぶひこうとう

浮かぶ飛行島

海野 十三

Lisez 浮かぶ飛行島 (うかぶひこうとう) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 124 009 caractères · 249 écrans

Aozora Bunko

彼の頬には、だんだん血の色が浮かびあがった。

「おお、気がついたか。川上、貴様はたいへんな手柄をたてたな。羨ましいぞ」

「なあに、――」川上は口をもごもごした。

「なあに、どうしたというのか」

「いや、飛行島を爆破したのは、俺じゃない。あの、脱走兵杉田二等水兵の手柄だよ。身をもって爆弾庫にとびこんだあの水兵を、皆して褒めてやってくれ。俺は――俺は……」

川上機関大尉の眼から、熱い涙が、せきを切ったようにあふれてきた。そして潮やけした頬をつたって、幾条かの涙の道をつけた。

ああ、なんという謙遜な言葉であろう。ああ、なんという部下思いの言葉であろう。

彼は、自分のたてた大功を誇らず、まず何よりも忠勇な部下であり、そしてまた一度は脱走兵の汚名を着た杉田のために、その功を称えたのであった。

「いや、よく分かっとる」と、長谷部少佐は戦友の手をやさしく撫でつつ、

「杉田も、えらい奴だ。貴様が優しくて強いから、そんないい部下ができたのだ。結局やっぱり貴様がえらいということになるのだ。さあ、飛行島は、ついに爆破された。これで英国の間違った永い間の悪夢も、きっと覚め、東洋における大日本帝国の正しい地位を考えなおすことになろう」