Classiques japonais avec furigana
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うんのじゅうざはいせんにっき
海野十三敗戦日記
海野 十三
Lisez 海野十三敗戦日記 (うんのじゅうざはいせんにっき) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 83 094 caractères · 167 écrans
十二月三十一日(火)
◯大三十日(おおみそか)の特徴は、速達の原稿料払いが三つ四つもつづいたこと、荒木さんが印税を持って来て、これが終りであった。
こっちも最終の払いをすませた。小為替と小切手で二万二千円ばかり、現金にて五千円ほど手許にのこった。
◯岡東浩君来宅。葡萄液と角ハムとキャンデー四つとを貰った。
こちらはめじまぐろで、少しばかりあった酒を出す。そしてニュージランドのオクス・タンの缶詰をあける。たいへん美味しいとよろこんでくれる。この缶詰は半年もあけずに辛抱していたものである。
◯萩原氏はこの家を売るという。財産税を支払うに金がないためであるという。この家を買ってくれと頼まれているが、四十三坪あって、値段は十五万円位と最初の噂であったが、もっとあげるつもりかもしれない。十万円ならなんとか出せると思うが、十五万、二十万では仲々たいへん、いろいろな無理な工作を要し、且つ無一文となるから、そんなに出して買いたくなし。都合によれば、はなれをのこして本屋だけを買い、家族の居住を確保しようと方針を定めた。
◯ヤミ屋と華僑とが街を賑かにして賑からしくやっているが、大多数の国民はそのそばを素通りするだけだ。