Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きえたミジアム
消えた霊媒女
大倉 燁子
Lisez 消えた霊媒女 (きえたミジアム) de 大倉 燁子 (おおくらてるこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 605 caractères · 31 écrans
ただ周囲の者の反対を怖れて、どういう風に承諾させたものかと絶えず考えている中に、軈て亡妻の形見分の時がまいり、私は妻の箪笥やら、手廻りの道具に一通り目を通さねばなりませんでした。今更妻が死くなった当時の記憶を再び繰り返しているような、寂しい気持に襲われながら私はその一つ一つを開けて行きました。妻が好んで着ていたお召の小袖、あの艶やかな黒髪に挿された翡翠の飾ピンなどが、みな思い出のたねとなって、深い離れがたない気持をそそります。こんなに早く形見分などしなくとも、せめて一年も置いても差支はなさそうに思われるのに、何故こう周囲の人達は物事を早く形付けてしまいたがるんだろう。などと幾分愚痴も出て、私は一つずつ丁寧に見て行きますと、ふと帯の間に挟んだ白いものが目につきました。何気なく引き出すとそれは白の角封筒にかかれた妻宛の一通の手紙でした。差出人の名はありませんが明かに男の手蹟です。それもかなり古いらしく処々に汚点があります。私は何か見るべからざるものを見たような思いがしまして、それを手に持った儘迷いました。見ようか見まいか、何事もない清浄な妻として考えていたい。