Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いんばいふ
淫売婦
葉山 嘉樹
Lisez 淫売婦 (いんばいふ) de 葉山 嘉樹 (はやまよしき) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 446 caractères · 27 écrans
蛞蝓は一足下りながら、そう云った。
「一体何だってんだ、お前たちは。第一何が何だかさっぱり話が分らねえじゃねえか、人に話をもちかける時にゃ、相手が返事の出来るような物の言い方をするもんだ。喧嘩なら喧嘩、泥坊なら泥坊とな」
「そりゃ分らねえ、分らねえ筈だ、未だ事が持ち上らねえからな、だが二分は持ってるだろうな」
私はポケットからありったけの金を攫み出して見せた。
もうこれ以上飲めないと思って、バーを切り上げて来たんだから、銀銅貨取り混ぜて七八十銭もあっただろう。
「うん、余る位だ。ホラ電車賃だ」
そこで私は、十銭銀貨一つだけ残して、すっかり捲き上げられた。
「どうだい、行くかい」蛞蝓は訊いた。
「見料を払ったじゃねえか」と私は答えた。私の右腕を掴んでた男が、「こっちだ」と云いながら先へ立った。
私は十分警戒した。こいつ等三人で、五十銭やそこらの見料で一体何を私に見せようとするんだろう。然も奴等は前払で取っているんだ、若し私がお芽出度く、ほんとに何かが見られるなどと思うんなら、目と目とから火花を見るかも知れない。私は蛞蝓に会う前から、私の知らない間から、――こいつ等は俺を附けて来たんじゃないかな――