Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
Lisez 渡良瀬川 (わたらせがわ) de 大鹿 卓 (おおしかたく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 280 528 caractères · 557 écrans
見ると夕闇のなかに荷車をかこんだ数名の人影、車を曳くのは夫らしく、妻は背なかにも一児を背負い五つ六つの子供の手を引いている。しかも荷車の上にも少々の荷物とともに病身らしい白髪の老婆をのせてゆく。
「可哀そうに、墳墓の地をすててゆく姿です。いや、いや、捨ててゆくのではない、喰うにものなく住むに家なく立ち退かざるを得なくなったのだ。落ちつく先があるのかないのか。それでもああして一家の者がかたまっていられるのはいい方だ。兄弟父子離散、病死、毒死誰のためにこうなった。誰がこんなことをした。誰だ。どいつだ」
俥のうえで目がしらを拭っては絶叫する正造のこえを、夕風がとぎれとぎれに吹き散らした。夜気を融した無気味な川面を、ふたたび対岸に越えると、目の前に黒々と杉林が迫り、騒々と木枯のこえが耳を打った。一行が一夜の宿と予定していた雲龍寺である。
こえをききつけて山門から提灯が二つ三つ走りでてきた。本堂にも燈火がともされて、すでに四五十人の被害民が集っている気配だった。
食後は早速にそれ等の被害民と膝をまじえての談話会であった。正造は一同に新聞記者及び他の同行者を紹介したあとで言葉を添えて、