Classiques japonais avec furigana
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
Lisez 渡良瀬川 (わたらせがわ) de 大鹿 卓 (おおしかたく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 280 528 caractères · 557 écrans
正造は、去る四月四日にも野口春蔵宛に長文の手紙を綴り、同志間の運動を慫慂したのであった。
「さればこの上は如何いたしてよろしきや、この上は正直にのべること、正直に行うこと、第一衣服は常に農業に用うるもの正直なり、飲食も同断に候。川俣の事もその通りなりと奉存候。
さて今より十年の後は今の激甚地は如何なる有様に陥り可申かは、十年以前の高山舟津川を思いさえすれば明かに分る事に候。十年の後悉く不毛となり人畜は離散し死亡し尽して、一人請願する人のなくなるまでに権利を奪れても腹の立たぬ、道理の分らぬはずはあるまじく、十年以前に比せば必ず十年の後は激甚地の人は大体死するか、もしくは乞食となるか、この内二つに一つは免れぬことは明かに鏡にてらして見るを得ることに候得ば、いかに愚かもの多くともその中にて心ある人々におはなし早く御決心を急がせ、公判前より明日より直に御実行あり度候。被害民は何にも罪はなきものに付貧乏は明に貧乏として難渋は難渋として、つつみかくしせずに正直に見せたりはなしたりせば、此の後は埒明き可申候」
文中の衣服云々は、従来請願人中には恰も無害の時代の心持で、無理してまで洋服や羽織姿で上京する者があったからで、それでいかに難渋を口にして顛末を語っても、人を信用させ得ないことを誡めたのである。