Classiques japonais avec furigana
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
Lisez 渡良瀬川 (わたらせがわ) de 大鹿 卓 (おおしかたく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 280 528 caractères · 557 écrans
総理大臣は桂太郎、内務は内海忠勝、大蔵は曽弥荒助、農商務は平田東助であった。世人がこの顔ぶれによって少壮内閣と称し、後進内閣と嗤笑し、また不言実行を標榜したので沈黙内閣と揶揄したことによっても、その性格の一端をうかがうことができる。
十一月九日、正造は島田三郎、高野盃規を海老瀬村へ案内した。すでに前月末以来、折返し有志を伴って往来すること四回に及んでいた。
その翌日、島田は毎日新聞社へ出社すると、木下尚江を別室に呼び入れて、
「あまりにことの意外なのに、ただただ驚いて帰った。二三年前に一度見たことのある村々が、ほとんど跡形もないまでに荒廃し果てている……」
痛ましげに広い額に皺よせつつ、前日の見聞を語った。それから窓越しに机の上に落ちている冬近い日差しを、手でなでるようにしながら、
「彼等のこの困窮は懶惰からきたのでもなく、天災からきたのでもない。まったく政治的罪悪の結果で、一般社会もまたその罪を負担せねばならない。被害地の毒を除くことは勿論根本だが、特に目前に厳寒の候が迫っているのであるから、私は、窮迫の彼等に救いの手をさし延べることも、焦眉の急だと思う。