Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぶんげいいいんはなにをするか
漱石文明論集
Lisez 漱石文明論集 (ぶんげいいいんはなにをするか) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 32 837 caractères · 70 écrans
過去などはどうでもよい、ただこの高いものと同程度にならなければ、わが現在の存在をも失うに至るべしとの恐ろしさが彼らを真向に圧迫するからである。
われらはただ二つの眼を有っている。そうしてその二つの眼は二つながら、昼夜ともに前を望んでいる。そうして足の眼に及ばざるを恨みとして、焦慮に焦慮て、汗を流したり呼息を切らしたりする。恐るべき神経衰弱はペストよりも劇しき病毒を社会に植付けつつある。夜番のために正宗の名刀と南蛮鉄の具足とを買うべく余儀なくせられたる家族は、沢庵の尻尾を噛って日夜齷齪するにもかかわらず、夜番の方では頻りに刀と具足の不足を訴えている。われらは渾身の気力を挙げて、われらが過去を破壊しつつ、斃れるまで前進するのである。しかもわれらが斃れる時、われらの烟突が西洋の烟突の如く盛んな烟りを吐き、われらの汽車が西洋の汽車の如く広い鉄軌を走り、われらの資本が公債となって西洋に流用せられ、われらの研究と発明と精神事業が畏敬を以て西洋に迎えらるるや否やは、どう己惚れても大いなる疑問である。マードック先生がわれらの現在に驚嘆してわれらの過去を研究されると同時に、われらはわれらの現在から刻々に追い捲られて、われらの未来をかくの如く悲観している。